ペインスキャン瞑想のやり方

このページでは、ペインスキャン瞑想のやり方や効果について、初心者の方にもわかりやすく解説します。

ペインスキャン瞑想とは?

ペインスキャン瞑想は、「自分が今どのような苦痛を感じているのか」を観察することで、心の本質を理解し、精神を安定させる瞑想法です。
上級者向けの瞑想法ですので、初心者の方は、簡単なボディスキャン瞑想から始めることをおすすめします。

なぜ苦痛を観察するのか?

人間は、「嫌なことは考えたくない」「嫌だったことは思い出したくない」といった、苦痛から逃れたいという欲求により、自分の思考力や記憶力などを制限しながら生活しています。
しかし、このような心理的傾向が強くなると、知能が低下し、かえって精神が不安定になるという悪循環に陥ることがあります。
ペインスキャン瞑想は、苦痛を意識して観察することにより、このような苦痛への過剰な拒絶反応を取り除くことで、精神を安定させます。
詳しくは、「なぜ瞑想で精神が安定するのか?」のページをご覧ください。

ペインスキャン瞑想の効果

ペインスキャン瞑想を習得すると、認知能力が飛躍的に向上し、精神が完全に安定します。
また、瞑想中に限らず、日常生活も快適に過ごせるようになります。
詳しくは、「瞑想の効果」のページをご覧ください。

ペインスキャン瞑想の基本

瞑想するときは、次の4つのことを同時に行います。

  1. 座って目を閉じる
  2. 深く穏やかな呼吸を続ける
  3. 苦痛を見つける
  4. 苦痛を観察する

以下、それぞれについて解説します。

1. 座って目を閉じる

瞑想する際は、楽な姿勢で座って、目を閉じます。
座り方については、床に足を組んで座ることが一般的ですが、椅子に座っても構いません。

2. 深く穏やかな呼吸を続ける

瞑想中は、常に深く穏やかな呼吸を続けるように意識してください。
特に、強い苦痛を感じた時は呼吸が乱れやすくなりますが、呼吸の乱れが最小限になるようにコントロールしてください。
呼吸が完全に乱れてしまうと、苦痛に飲み込まれ、瞑想の効果が得られません。

3. 苦痛を見つける

以下の方法を組み合わせて、苦痛を見つけていきます。

  • 知覚強化法

    五官を研ぎ澄ませて、普段気づかないような軽微な不快感を全て正確に感じ取ります。

  • 記憶喚起法

    生まれてから今までの過去の嫌な体験を全て思い出していきます。

  • 想像嫌悪法

    嫌な状況を想像してください。嫌いなものが身近に大量にある状況などを想像します。

  • 想像欲求法

    食欲や性欲などの欲求を掻き立てる想像をして、欲求不満による苦痛を観察してください。

4. 苦痛を観察する

苦痛を観察する際は、以下の点を意識してください。

  • その苦痛を身体のどこで感じているのか
  • その苦痛がどのように変化していくのか

身体的苦痛に限らず、不安や恐怖などの精神的苦痛も、必ず身体のどこかに現れます。
例えば、不安を感じた時は胸が締め付けられるように感じたり、恐怖を感じた時は背筋が凍るように感じたりするかもしれません。
このような不快な身体感覚が刻一刻と変化していくのを可能な限り正確に感じ取るように意識してください。

瞑想上達のポイント

なるべく多くの苦痛を見つけて観察するようにしましょう。
意識を研ぎ澄ませれば、普段自覚していない苦痛が数えきれないほど見つかります。
また、同時に、苦痛のわずかな変化も逃さず、正確に感じ取るよう意識し続けることも忘れないでください。
意外にも、「これ以上の苦痛は耐えられない」と感じるラインを一気に超える感覚で、苦痛を掻き立て続けると、精神が安定しやすくなります。
強い苦痛に直面しても、呼吸のコントロールと身体感覚の観察がしっかりできていれば、意識を保てます。

瞑想による覚醒

瞑想をしばらく続けていると、突然、精神が劇的に変化する瞬間が訪れます。
はっきりと自覚できるほど、認知能力が短時間で飛躍的に向上し、眠りから目覚めたような感覚になるので、覚醒または超覚醒といいます。
覚醒するまでは、瞑想を1日20分以上は続けることをおすすめします。
覚醒後は、自分のペースで好きなときに瞑想すれば十分です。
詳しくは、「瞑想を極めるとどうなるのか?」のページをご覧ください。

瞑想がうまくいかない時は?

以下のようなケースの対処法については、「瞑想がうまくできない時の対処法」のページをご覧ください。

  • 座っているだけですぐに疲れる
  • 雑念が止まらない
  • 呼吸や身体から意識が離れてしまう
  • 苦痛を観察できない

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