ペインスキャン瞑想のやり方
このページでは、ペインスキャン瞑想のやり方や効果、上達のポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。
ペインスキャン瞑想とは?
ペインスキャン瞑想は、「自分が今どのような苦痛を感じているのか」を観察することで、心の本質を理解し、精神が完全に安定した状態に到達できる瞑想法です。
上級者向けの瞑想法ですので、初心者の方は、簡単なボディスキャン瞑想から始めることをおすすめします。
ペインスキャン瞑想の効果
ペインスキャン瞑想をマスターすると、あらゆる負の感情から自由になり、精神が完全に安定した状態に到達できます。
詳しくは、以下のページをご覧ください。
ペインスキャン瞑想の基本
瞑想するときは、次の3つのことを同時に行います。
- 座って目を閉じる
- 深く穏やかな呼吸を続ける
- 苦痛を観察する
以下、それぞれについて解説します。
1. 座って目を閉じる
瞑想する際は、楽な姿勢で座って、目を閉じます。
座り方については、床に足を組んで座ることが一般的ですが、椅子に座っても構いません。
2. 深く穏やかな呼吸を続ける
瞑想に特別な呼吸法は必要ありません。
深く穏やかな呼吸のリズムを意識して継続してください。
3. 苦痛を観察する
人間は、普段、苦痛から逃れたいという欲求に従って、苦痛が伴う情報を意識から遠ざけようとしますが、瞑想中はそれと真逆のことを行います。
以下の点を意識して、苦痛を観察してください。
- 自分が今どのような苦痛を感じているのか
- その苦痛を身体のどこで感じているのか
- その苦痛がどのように変化していくのか
ここでいう苦痛とは、過去への後悔、未来への不安、恐怖、怒り、悲しみ、孤独、自己嫌悪など、あらゆる不快感を含みます。
瞑想していると、自然と様々な苦痛がわいてきますが、わずかな苦痛でも全て正確に把握できるように、常に意識してください。
例えば、空腹を感じたら、その空腹感という苦痛をなるべく鮮明に感じられるよう、そこに意識を集中します。
瞑想を続けるとどうなる?
以下のサイクルを繰り返すと、精神が徐々に苦痛から解放されていき、最終的には精神が完全に安定します。
- 苦痛を見つける
- その苦痛に意識を集中すると、その苦痛が一時的に大きくなる
- それでも意識を集中し続けると、その苦痛がそれ以上強まらなくなる
- さらに意識を集中し続けると、苦痛が軽くなっていく
- 別の苦痛を見つけ、同じように観察を続ける
詳しくは、「瞑想を極めるとどうなるのか?」のページをご覧ください。
呼吸の重要性
苦痛を観察していると、呼吸が乱れやすくなりますが、常に深く穏やかな呼吸を維持することを最優先にして取り組んでください。
呼吸が完全に乱れてしまうと、苦痛に飲み込まれ、瞑想の効果が得られません。
瞑想がうまくいかない時は?
以下のようなケースの対処法については、「瞑想がうまくできない時の対処法」のページをご覧ください。
- 座っているだけですぐに疲れる
- 呼吸をコントロールできなくなる
- 雑念が止まらない
- 身体感覚の変化を観察できない
- 苦痛を観察できない
瞑想の科学的根拠
ペインスキャン瞑想は、以下の方法で脳の機能を改善し、精神を安定させます。
- 苦痛を感じた時でも、深く穏やかな呼吸を維持することで、脳に十分な酸素を供給し続けます。
- 苦痛を感じた時、それを意識から遮断しようとして、脳が認知すべき情報を認知できない状態(認知のゆがみ)が発生します。この認知のゆがみは、精神を不安定にする原因となりますが、苦痛を意識して観察することで解消できます。
詳しくは、「なぜ瞑想で精神が安定するのか?」のページをご覧ください。