『一切皆苦』の本来の意味

このページでは、『一切皆苦』という言葉の本来の意味について、心理学・精神医学の視点から解説します。

『一切皆苦』とは?

一切皆苦とは、あらゆる苦痛を観察して知り尽くす瞑想法によって、悟りが開けるということです。

『悟りを開く』とは?

苦痛を観察することは最初は辛いですが、粘り強く観察を続けると、精神状態が劇的に変化する瞬間が訪れます。
そして、あらゆる苦痛が自分から切り離され、それを遠くから眺めているような精神状態になります。
現に苦痛を鮮明に感じているのに、精神は完全に安定しているという、一見矛盾した状態ともいえます。
これは、「悟りを開く」といわれる現象ですが、神秘的な超常現象ではなく、認知能力の向上によって引き起こされる心理現象の一種です。

苦を観る

以下は、一切皆苦について説いた仏教の経典の一節です。

一切の形成されたものは苦であると智慧をもって観るときに、ひとは苦から厭い離れる。これが清浄への道である。

- パーリ仏典 ダンマパダ20

「一切の形成されたものは苦であると智慧をもって観る」とは、あらゆる苦痛を観察して知り尽くす瞑想法を実践するという意味です。
「ひとは苦から厭い離れる」とは、あらゆる苦痛を観察して知り尽くす瞑想法によって、あらゆる苦痛が自分から切り離され、それを遠くから眺めているような精神状態になる、つまり、悟りが開けるという意味です。
このように、仏教の経典には「苦を観る」「苦を知る」といった表現が随所に出てきますが、それは「生きることは苦しいものだと理解しなさい」という意味ではなく、「あらゆる苦痛を観察して知り尽くす瞑想法を実践しなさい」と説いているのです。

ペインスキャン瞑想とは?

本サイトでは、あらゆる苦痛を観察して知り尽くす瞑想法をペインスキャン瞑想として紹介しています。
ペインスキャン瞑想には、以下のような特徴があります。

  • 初心者でも自宅で独学できること
  • シンプルで無駄がなく、効率的に習得できること
  • 瞑想で精神が安定するしくみまで理解できること

詳しくは、「ペインスキャン瞑想のやり方」のページをご覧ください。

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