『煩悩』の本来の意味
このページでは、『煩悩』という言葉の本来の意味について、心理学・精神医学の視点から解説します。
『煩悩』とは?
煩悩は、仏教において、人間の不幸の原因とされています。
煩悩とは、本来、欲求そのものではなく、欲求によって思考力や判断力が低下すること(認知のゆがみ)をいいます。
煩悩は、以下のようなプロセスで発生し、小さな苦痛が大きな苦痛を招くという悪循環を生み出します。
- 苦痛を感じる。
- 苦痛から逃れたいという欲求が生じる。
- 苦痛が伴う情報を意識から遮断しようとする。
- 脳が本来認知すべき情報を認知できない状態となり、思考力や判断力が低下する。
- 身の回りの問題を合理的に解決できなくなる。
- 身の回りの問題が深刻化し、さらに大きな苦痛を招くという悪循環に陥る。
このような認知のゆがみは、心理学では「認知バイアス」または「感情バイアス」と呼ばれ、誰にでも起こり得る自然な反応とされています。
煩悩をなくす方法とは?
この煩悩をなくし、不幸の連鎖を断ち切る方法を説いた教えが八正道です。
八正道では、煩悩をなくすための具体的な瞑想のやり方が説かれています。
詳しくは、「『八正道』の本来の意味」のページをご覧ください。