『八正道』の本来の意味

このページでは、『八正道はっしょうどう』という言葉の本来の意味について、心理学・精神医学の視点から解説します。

『煩悩』とは?

八正道とは、人間の不幸の原因である煩悩をなくす方法のことです。

誤解されがちですが、煩悩とは、欲求や欲望そのものを意味しているわけではありません。
人間は、苦痛から逃れたいという欲求にしたがって、苦痛が伴う情報を意識から遠ざけようとします。
例えば、見たくないものから目を背ける、聞きたくないことに耳をふさぐ、などです。
しかし、苦痛が伴う情報を意識から遠ざけてしまうと、苦痛の原因を適切に把握し対処することができなくなり、より多くの苦痛を招く結果となります。
このように、煩悩とは、苦痛から逃れたいという欲求によって引き起こされる「認知のゆがみ」のことをいいます。

『八正道』とは?

八正道とは、以下の八つの道だといわれています。
正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定
しかし、八正道は、上記の八つの道を同時あるいは順番に実践するという教えではありません。
八つの道のうち、意識して実践するのは、あくまで最初の「正見」のみです。
正しく見ることさえできれば、あとは自ずと、正しく考え、正しく行動し、正しい結果が出るようになる、そのサイクルを繰り返すことで、人間は幸福になっていく、ということを意味しています。
要するに、「正見」という一つの道を実践するだけで、様々な問題が一挙に解決するので、それを徹底して実践することが重要である、ということです。

『正見』とは?

しかし、「正見」とはいっても、そもそも何を見ればよいのでしょうか?
既に述べたように、人間の不幸の原因である煩悩とは、苦痛が伴う情報を意識から遠ざけることによって生じる「認知のゆがみ」です。
そうであるならば、苦痛から目を背けずに、それをよく見ることで、煩悩を排除できるはずです。
つまり、「正見」とは、苦痛そのものを見ることを意味しています。

正しい瞑想のやり方

このように、八正道とは、「苦痛を見る」という瞑想法を実践することで、人間は幸福になれるという教えなのです。
もっとも、瞑想には、苦痛を見るだけではなく、呼吸法など他にも考慮すべき要素があります。
瞑想のやり方の詳細については、「正しい瞑想のやり方」のページをご覧ください。

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